新宿二丁目とは

新興の宿場町から、妓楼のある色街、そして、世界一のゲイタウンへと
進化する町並みは、時代の流れを緩やかに表現する。

新宿二丁目のメインストリート仲通り

新宿二丁目は、世界一とも称される言わずと知れた日本最大のゲイタウンです。
同性愛者向けのスナックやBAR、ショー・パブをはじめ、セクシュアリティに関係なく入れる居酒屋やラーメン店などの飲食店が軒を連ねています。「ニチョ」「二丁目」という言葉のみで、新宿二丁目のゲイタウンを指すほど広く浸透しており、メインストリートである仲通りと花園通り(通称・柳通り)が直交する交差点を中心に、南北・約250m×東西・約200mの範囲に広がる一角を指して総称します。

LGBTに関連する店舗数が約500店はあるかと言われる、お忍びの密集した歓楽街として愛され続ける一方で、日本一の歓楽街である新宿”歌舞伎町”からもタクシーでワンメーター程度の距離にあり、近年では2次会や3次会・アフターなどの利用としても需要が高まっています。

また、靖国通りと新宿御苑に挟まれた立地上から、一般企業のオフィスビルや店舗・住居マンションなどが立ち並び、昼と夜の顔を併せ持ちながら、同じく有名なゲイタウンである大阪堂山町名古屋池田公園などとともに、アンダーグラウンドな歴史と文化を育み発展を遂げてきました。

LGBTの多くの方々は、日常生活ではセクシュアリティをカミングアウトしておらず、異性愛者(通称・ノンケ)として生活をしています。そんなLGBTの特にゲイにとっての二丁目は、本来の自分をさらけ出し、気兼ねなく過ごせる数少ない場所であり、様々な地域から様々なタイプのゲイが集まる交流の場でもあります。

そして、二丁目の店舗傾向で誤解されがちなのが、ニューハーフ系のお店が少ないということ。あくまで、ニューハーフは女性であり、ゲイカルチャー中心に発展してきた二丁目では、女装コミュニティの店舗は存在しますが、ゲイバーなどの店舗が主流です。同性愛者同士が集まるゲイバーは、俗に言う”芸子さん遊び”同様、とても敷居が高いように感じますが、二丁目独特のルールとマナー、そして一番に節度を守って遊べば、同性愛者でなくとも気軽に入れる、大人の楽しい社交場なのです。